Lyri*Cache

好きなものを好きなように。

月の光に導かれ何度も巡り合う話-ムーンプランナーのこと-

ムーンプランナーの個展が、SHIBUYA PUBLISHING & BOOKSELLERSで開催されていたのでふと思い立って行って来ました。

moonplanner.jp
個展もさることながら、お店自体の雰囲気もとてもよく、目当てだった手帳&ワークブック以外にもいろいろ買い込んでしまいました。奥渋ってエリアなんですね。この辺は面白そうなお店も多かったの、また改めて、休日にぶらっと行きたいです。
 
さて、ムーンプランナーってご存知ですか?手帳好きの間では知られた名前だと思うのですが、初めて聞いたという人も多いと思います。LOFTやハンズに大々的に並べられてはいないですし、現状買おうと思ったら通販がメイン。女性二人が個人で作成しているいわば『インディーズ』な手帳です。
一番の特徴は、『新月と満月からページがはじまり、一般的な曜日や12ヶ月のフォーマットを一切無視したレイアウトになっている』こと。実際はこんな感じです。
f:id:polaris_girl:20151010012709j:image
クリップには触れないでやってください。
満月・新月の日は枠が大きく、半月の日も少し広めになっています。
見開きで大体14日。大体、というのは月の満ち欠けに従っているので、見開き14日のときもあれば、16日のときもある。見開き一ヶ月、とか一週間、に慣れているとどうにも変な感覚になります。
正直、スケジューリングには向かないなーという構成。最初戸惑う人も多いみたいです。私も???となりました。でも何か気になる。使いたい、と思わせる、そんな手帳です。
 
月のリズムを取り入れる、というと、スピリチュアルだったり、ロハスだったりなイメージですが、正直そんなことはできないです。だって、現代日本は太陽暦で回っていて、一週間は7日だし、日曜の次は月曜です。仕事は完全週休二日なので、土日祝が休み、それ以外は平日。本当に月のリズムで生活できるのは、世捨て人かそれをしても問題ないほどいろんな面で余裕がある人だと思います。
じゃあ何に使うの?なんで使いたいの?といえば、単純に『あ、こういう刻み方の時間があってもいいのか』という感覚が気持ちいいから、なのかもしれません。
自分の概念の一部を壊して、わざといつもと違ったテンポを作ってみる。ちょっと頭が柔らかくなる気がします。
満月から新月にかけては排出する力が、新月から満月にかけては蓄積する力が働くそうなので、そのつもりで行動してみるのも、ちょっと面白い。スピリチュアルな宇宙の力が!なんてことをムーンプランナーは言いません。ただ、きっかけとして月のリズムを使ってみるのもいいですよ、今はこういう傾向の時間ですよ、ということを教えてくれるだけです。このドライな感覚も心地いい。
きっかけって大事です。締め切りもなく積極的に行動して結果を出せる人はすごいと思いますが、大抵の人は無理だと思います。私だって〆切無しに長い文章書くとかできなくなりました。この日が!イベントだから!何日が!デッドライン!これが分かるから計画も立てられるわけです。
でも基本ずぼらでいい加減な人間なので、必要に迫られているわけでもない日常の中で目標設定するのは難しい……そういうときにムーンプランナーは役に立ちます。
大体二週間刻み。そして『この期間はこういう時間』というのをなんとなく教えてくれる。あー今月が欠けていくときだから、排出する力が働いてるのかーじゃあ部屋の中もデトックスしようかなーとか。満月に向かってるから、たくさんいいものに触れて自分の中のストックを増やそう、とか。
でも一番何がいいって、『書かなくてもいいですよ』って作り手さん自ら仰ってること。気楽。ものすごく気楽です。使いこなさなくていいんです。手帳術なんてものであふれている中、空欄だらけでもいいです、なんて目からうろこというか、肩の荷が下りたというか、このゆるゆるーっとした感じがとても良いです。
実際、今使っている2冊目は空欄だらけで使いこなせた、とは言いがたいのですがまあ、こういうもんか、と思って置いてあります。
 
とはいえ、せっかく買ったのだから、もっといい感じにお付き合いできるといいよねーとは思います。
どうやって使っていこうかなー体調とか気分とか愚痴とかを書き散らかす手帳にするか、2週間ごとに計画を立てて創作をやってみるよ!手帳にするか……日々のことはほぼ日に書いたり貼ったりするのでいいとして。
何か今、違う流れに乗りたいんだと思います。ちょっと気取った言い方をするなら『私時間が欲しい』みたいな。これはこう!という四角い枠組みからちょっと離れて、別の見方をしてみたい。日常でも、創作面でも。
今回、ムーンプランナーと上手く付き合うコツをまとめた『MOON PLANNER BOOK luna』も一緒に購入してきたので、しっかり読んでから改めて、10/13の新月から始めようと思います。

moonplanner.jp

まあでも、基本はあくまでゆるーく。期待値が高いと落胆も大きいと、前のジャンルで教わりました。
 
しかし、女子とは月が好きな生き物だなあと思います。不思議ですね。月のモチーフというだけで惹かれてしまいますし、他の惑星(月は衛星ですが)と違って、なにかロマンティックな感じがします。古来から、夜の闇を明るく照らし出してきた月というものに対する、尊敬と親しみと畏れみたいなものが遺伝子に組み込まれているんでしょうか。