強く強く鍛えし鋼たちの話-ミュージカル刀剣乱舞のおすすめポイントのこと-
久々にブログ書いたら楽しかったけど言葉が全く出てこなくて困りました。これはまずい。書かねば。
最近友人と「刀剣乱舞はミュージカルも舞台もいろいろあってちょっと興味はあるけど何から見たらいいのかわからない」という話になったので、自分内オススメ紹介記事を作っておこうかなと思います。
独断と偏見と私情を多分に込めているので、異論も多々あると思いますが、そこはね……こう、こいつはこうなんだな…っていう…うちはうち、他所は他所精神でスルーしていただけると幸いです。
そもそも、舞台ってアニメとか書籍媒体のもの以上に、人によって感想が分かれるものだと思う。観客が「好きな場所を見る権利」を与えられている以上、どうあっても見ている場所が変わるし、舞台によっては同じものを見たのか?ってほど感想が変わってしまうものだと思います。だから、話半分参考程度、に見てもらえれば幸いです。
思いの外長くなったので、今回はミュージカル編。
ミュージカル刀剣乱舞とは
刀ミュでお馴染み、数多の審神者の初めて(ex.ペンライト複数持ち・うちわ作成)を奪っていった罪深いジャンル。
一本で話が完結するので、どこから見ても問題は無し。ただ、同一本丸の話で時事系列も繋がっているので、本腰を入れて見るなら公演順に見るのがおすすめ。
以下個人的なおすすめポイント。なお、清光単騎出陣、阿津賀志山巴里公演は未視聴なので触れていません。ごめんな!清光単騎の衣装が最高なのは知ってる!!
阿津賀志山異聞
物語のわかりやすさ ★★★☆☆
個人的おすすめ度★★★☆☆
清光がヤンキーかわいい度★★★★★
全ての始まり。いろいろと手探り感は否めないけれど、初々しくも王道の話の展開は安心して見ていられる。今剣の健気さと、岩融の深く静かな愛情に全私が大号泣。清光が可愛がられたいヤンキーという新地開拓をしてくる。
源義経の歴史を下敷きに話が展開されるが、彼のことを詳しく知らなくてもなんとなく話は理解できると思う。ただ、全く知らない、だと置いてきぼりになるかも。
幕末天狼傳
物語のわかりやすさ★★★★☆
個人的おすすめ度★★★★★
ソロ曲で手に汗握る度★★★★★
この作品については思い入れが深すぎて真っ当な判断ができない。個人的には「よくわからないけどミュージカル刀剣乱舞見てみようかな」って人に一番おすすめの作品。歴史にあまり明るく無くても、オタクならどこかで何かしら触れてるだろ新撰組。若い主と、若い刀たちの青春譚。結末は物悲しいのに、どこか後味は爽やかでそれが切ない。
キャストの歌唱力が(一部を除き)大変なことになっているが、成長を見守るという2.5舞台の醍醐味を味わえる…ということにしておいて欲しい。二部ライブパートでの小越堀川くんのキレッキレなダンスは必見。
三百年の子守唄
物語のわかりやすさ★★★☆☆
個人的おすすめ度★★★★☆
蜻蛉切さんに恋に落ちる度★★★★★
個人的に長らく喧嘩していた脚本と最近和解しました。噛めば噛むほど味が出るスルメ的な作品だと思う。最初に見るには少し難易度が高い気がするが、ニコニコなどで単体放送されることが多い。徳川家康の一生を描いたものなので、歴史上の登場人物に対しても誰それ?状態にはならないと思われる。冒頭から詰み、の展開から始まり、歴史を守るということはどういうことなのか、ということを問いかけられ続ける作品。しかしこの本丸の石切丸はほんと人の話を聞かねえな。
天狼傳とは逆の意味で、歌唱力が大変なことになっている作品。こんな歌の上手い槍見たことない。
つはものどもがゆめのあと
物語のわかりやすさ★★☆☆☆
個人的おすすめ度★★☆☆☆
源氏兄弟の大回転度★★★★★
個人的に脚本と大喧嘩して和解の目処が立っていない作品。物語の内容についてはノーコメント。
時事系列が阿津賀志山異聞の後のため、阿津賀志山異聞を視聴してから見るのがお薦め。義経記・勧進帳・義経生存北上説を頭に入れておくと理解がより深まる。冒頭の小狐丸の小鍛冶・源氏兄弟の本物じゃん…感・絵巻物のような演出と見所はたくさんある。ただ物語の構成が複雑なのと、予備情報を頭に入れておいても私のように大喧嘩する可能性を秘めているとんがった作品。膝丸のウィッグの前髪の透け感が完璧すぎてむしろ変態的。ミュちゃんそういうところあるよな…
結びの響、始まりの音
物語のわかりやすさ★★★★☆
個人的おすすめ度★★★★☆
深刻な突っ込み不足度★★★★★
これもちょっと…思い入れが強すぎて正常な判断が下せない気がする作品。時事系列が幕末天狼傳の後になるため、そちらを見てからの視聴をお薦め。公演当時「課金が還元された」と客席をどよめかせた明らかにランクアップしている舞台セットと、それを使った立体的な演出が楽しい。天狼傳を見ているとあらゆる面での成長に目頭が熱くなる。主に歌唱力とか。
ひとつの時代の終わりと始まり。土方歳三という男がどこまでも格好いい物語。脚本のテンポが良く、ダレない。堀川国広のはだけた胸元が見られるのはむすはじだけ!
番外・ライブとか特別公演とか
真剣乱舞際2016
あっ…これ私同人誌で見たことある度★★★★★
あのメンツでライブをやるというからどんなことになるかと最初は全く想像ができなかったが、存外しっかりライブを見せてもらえて楽しい。物語仕立てになっているので、すっと世界に入っていけるのも好印象。ただ、出演人数が多いからといきなりこれから入るのは、いろんな意味で置いてきぼりになる可能性が高くお薦めできない。本編作品を見て、推しが出演していたら見るといいと思う。清光が好きなら是非見て欲しい。新撰組と三条を天秤に掛けさせる三日月のその自信はなんなんだ。
厳島神社特別公演
衣装の見応え度★★★★★
真剣乱舞際と同じく、本編を見て推しができてからの視聴を推奨。能舞台に浮かび上がる真っ白な衣装の刀剣男士たちは、神秘的で本当に美しい。神様がそこにいる、という気持ちにさせてくれる。円盤単体では出ていない(写真集の特典として付属していたが、現在入手困難)ので、dアニメストアなどの配信サイトで見よう。
真剣乱舞祭2017
己に牙を剥け度★★★★★
2016から確実に色々とパワーアップしている2017。先に言っておくが、中盤で大倶利伽羅の女は死ぬ。今回も物語仕立てになっており、三百年の子守唄でピックアップされなかった青江の心情がちらっとだけ覗けるような構成になっている。2016もだが、祭という体を取っているのに、どこかほの暗く、怪談めいた怖さがあるのが、真剣乱舞祭の魅力的なところ。彼岸と此岸の混ざり合う、死者と生者のどんちゃん騒ぎ。彼らは帰った、では私たちは帰れたのか?
それはそれとして、SA・KA・ZU・KI華兄弟!の酔いどれわちゃわちゃ感がめちゃくちゃ可愛いので是非見て欲しい。馴れ合わないけど一応踊ってくれる大倶利伽羅はいい奴。
色々言いましたが、一番いいのは『好きなキャラクターが出演している作品から見る』だと思います。
一応、阿津賀志→つはもの、天狼傳→むすはじ、の順番で見て欲しいっていうのはありますが、源氏が好きだからいきなりつはものから見るぜ!でも問題ないと思います。いや、つはものはちょっと慣れてからの方がいいかな…
刀ミュは、一部二部で全く雰囲気が変わるので、自分なりの楽しみ方を見つけるのもいいと思います。個人的には物語あってこその二部だと思うので、両方楽しんでもらえたら嬉しいですが…あと、あれ、強制カウンセリングだから…一部で泣き崩れた審神者が二部を経て全員IQ3になるって意味を体験して欲しい。
舞台というのは体験です。触れれば、自分だけの物語ができあがっていく。生で見るのがそりゃあ一番楽しいですけど、円盤でも十分楽しいし、なんなら刀ミュはdアニメストアで配信しているので、無料期間とかを使ってまず気楽に見てみるのもいいと思うんですよね。刀ミュはいいぞ。